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Y.S.氏(29年度合格)の体験談!

2016年7月に東大編入合格した、Y.S氏から体験談第6号が送られました。

編入試験から少し期間を置いての体験談ですね。
お盆に送られてきたけど、管理人の都合上すぐには編集できずの(時間作れ自分)1週間ほど遅れてのアップですね(汗
っと、体験談に早速行ってみましょう。

2016.08.21 更新

〜小山太郎流〜に報告メール着 

Y.S.氏:
はじめまして、今年度の東京大学工学部編入学試験に合格した○○と申します。 小山様のサイトには大変お世話になったので、恩返しとして体験談を投稿したいと思い、メールさせていただきました。 試験翌日よりロボコンの作業に復帰したため忙しくなり、 体験談をお送りするのが遅くなってしまいました。 申し訳ありません。 体験談はMarkdown形式とhtml形式のものを添付いたしました。 内容は同じです。 自分の勉強方法を他人に公表することは初めてなので、参考になる内容になっているかわかりませんが、より読む方の参考に なるよう編集していただくか、追加で質問していただければと 思います。よろしくお願いします。 サイトで公開する際の名前は「Y.S.」でお願いします。

小山太郎:
どもども!○○氏、合格おめでとうござんっす!!!
そして体験談もありがとうござんす!!!
さて。 気分屋のわたくしなので、編集にはちょっと時間かかるかもしれないですが、 今週末にはどうにか編集しようと思っております。 しばしお待ちを!!
参考書写真などあれば送ってくださいまし。 ではまた後日連絡いたします!

Y.S.氏:
参考書は基本借り物だったので、手元には 数学の本1冊しか残っていません。本文中に全てURLもつけておきましたが、そちらで大丈夫でしょうか?
本年度、体験談が短すぎと指摘されていた方がいたので、詳しく書こうとしたところ、わずか3か月の勉強期間の割に、非常に長く なってしまいました。(メモ帳で編集していたため、 長さをあまり把握していませんでした…) 誠に申し訳ございません。
不要と思われる部分は、どんどんカットして いただいて構いません
(早速ちょっとカット)

小山太郎:
自ら「鬼カット」(※長すぎる体験談に対して小山太郎が自分勝手に体験談の一部をカットする行為)お願い宣言を出すとは・・・
というか、そう思うなら自分で編集しなおしてから再度提出してくれよ。
と思いながらもそんな事は言えずに編集するのであった。
いやー小山太郎のどMな性格よく熟知していること笑


【きっかけ】  

私の高専は、専攻科を卒業して東京大学大学院へ進学する学生が多いです。したがって、編入すると学部4年生になるタイミングで、同級生が大学院生として入ってくる可能性が極めて高い。その様子をイメージするとなんとなく1年をロスするように感じてしまい、東大編入には抵抗があって学校の情報もあまりチェックしていませんでした。
4年生の秋に「とりあえず見学だけでも行ってみなさい」と三者面談で担任の先生に強く勧められたことや、純粋に面白そうだと思ったことから、「東京大学制作展」の見学に行き、「ここだ!」と強く思いました。それをきっかけにカリキュラムや研究について調べ、1年余計に勉強できることが逆にとても魅力的だと思うようになりました。こうして、東京大学が第1志望になりました。

【スペック】
・成績
2年次の体育で一つ良があるのみで他は必修・選択・実験・インターンなど全て優

TOEIC
中学3年(9月, 公開テスト): 410点(L295 R115)
高専1年(1月, IP): 585点(L350 R235)
高専3年(10月, IP): 615点(L350 R265)
高専4年(1月, IP): 865点(L495 R370)
高専4年(3月, 公開テスト): 875点(L465 R410) ←出願時に提出

TOEFL
高専4年(冬, IBT): 55点(R11 L16 S14 W14) ←出願時に提出

数検
1級: 2次合格(5年 4月) ※このサイトで過去に数検1級をオススメしている方がいたので受けてみました

到達度試験
数学 8領域選択(1, 2, 3, 5, 6, 7, 8, 10): 300点
物理 9領域選択(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9): 370点


【4年2月まで】 

複数のロボコンに出場し、それが4年12月まで続きました。その後もハッカソンに参加したり、学校のプロジェクト実験の仕上げがあったり、定期テストがあったりして、2月までは特にやっていません。勉強は授業中にだいたい理解して、理解できないところは家で補い、テスト前1週間は部活が休止されるので、全体的に少し復習していました。ただし、テスト中はなぜかイベントが多く(大会当日、ロボコンの学内選考会、高専の学校見学会のお手伝い、etc...)ほとんど勉強できないことも多かったです。
当然ですがどれほど忙しくても、提出物だけは丁寧に取り組み、期限に遅れず提出していました。

【4年3月】

勉強を始めました。春休みを制するものは受験を制すると書いてあったので、それに従うように努力しました。
ピアノや運動のように毎日やらないと鈍るものだと考え、全ての科目(数学、物理、英語)に毎日触るようにしました。春休み中の1日のスケジュールは次のような感じです。ロングスリーパーなので、睡眠時間を削ってまで勉強するなど有りえないです。私に限らず記憶の定着には睡眠が大事です。日が出ている時間でなんとかするように努力しました。

時間 内容
5:00 起床
5:00~7:00 数学
9:00~11:00 数学
13:00~15:00 休憩(昼寝など)
15:00~18:00 物理
21:30~22:00 英語
22:30 就寝
春休み中もロボコンの大会を遠くまで見に行ったり、スキーに行ったりしていたので、それなりにリフレッシュしつつやっていました。

【5年4〜5月】
5年生になり卒業研究が始まり、夢中になってつい遅い時間まで作業してしまい家に帰るのが暗くなってからという日が続きました。また、受験勉強ではなく学校の授業の予習復習を(今まではそんなにしてなかったのに)やりたくなったのでしてみたり(現実逃避?)、ロボコンのルールが発表されアイデアを考えたりしていたので、この時期はほとんど受験勉強していません

【ゴールデンウィーク】
ゴールデンウィークは課題もなく授業も進まないので受験勉強をしました。
ゴールデンウィークには、入試のタイムスケジュールに体を慣らすため、当日と同じ時間に勉強し、食事をとりました。ゴールデンウィークのうち1日は、まだ解いてない年度の過去問を利用して、模擬試験しました。

【5年6月】
前半は定期テストがあったのでそれに集中していました。毎日予習復習していたおかげで、全く狙ってなかったのですが、5年間で最高の成績になりました。 後半は、他大学の編入試験に備え、そちらの過去問を解いていました。

【各教科について】

【英語】
小学生の頃から、時々、家に外国人留学生などがホームステイにきていたので、英語に触れる機会が多かったせいか、リスニングに対する苦手意識は特にありませんでした。高専入学後、英語で書かれた電子部品のデータシートやプログラムのライブラリのドキュメントをロボコンのために日常的に読んでいたら、自然と読解力もついていきました。2年時にアメリカの高校生との交流事業に参加し、日米でそれぞれ10日間ずつの相互ホームステイをしたり、4年時には、インターンシップで1ヶ月間オーストラリアでホームステイをしながら大学のサマーコースを受講したりしました。日本にいる時はインプットが多く、英語を出力することはあまりありませんでした。このためスピーキングなどにはやや苦手意識がありましたが、海外で英語漬けの日々を経験したことで英語で話すことへの抵抗はなくなりました
過去問をやってみたところ、語彙が不足していると感じました。単語帳などで反復練習しても全然単語を覚えることができない人なので、東大の試験と同じような英文をたくさん読んだり書いたりして語彙力をつけることにしました。夏の語学研修後の力試しに、冬に何の対策もせず受けていたTOEFLはアカデミックな英語で、東大の編入問題とそれなりに似ていると考えました。そこで、TOEFLの参考書を使って勉強しました。
TOEFLテストリーディング問題270 4訂版 (TOEFL(R)大戦略)
【CD付】TOEFLテストライティング問題100 改訂版 (TOEFL(R)大戦略)
リーディングとライティングを毎日交互にやっていました。それぞれ30日分になっていて、1回が10分から30分でできます。春休みから始めて、学校が始まってからは毎日はできなかったのですが、試験2週間前ぐらいまで続けました。 過去問は解く毎に、英語の先生に添削していただきました。2時間程度かけて1年分の添削&解説をしてくださいました。私の弱点なども指摘していただき、大変参考になりました

【数学】
春休み前半は教科書を中心に復習をしていました。
特に微分・積分などの復習をしていました。 春休み後半は大学編入のための数学問題集 や東大の過去問を解いて問題演習もしました。問題演習などをしたとは言っても、問題をバリバリ解いていくようなことをしていた訳ではなく、悩みながらゆっくりやっていました。1問練習問題を解いて、そこで出てきたポイントとなる事項について復習するスタイルです。スラスラと問題が解けた場合であっても、実はわかったつもりだったということが無いように、出てきた定理を証明してみたり、その定理はどんな時だったら成り立たないのか考えてみたり、別解を考えてみたりしていました。物理も同じような感じで勉強していました。
過去問を解いた後は、数学の先生に解答を添削していただきました。わからないところを聞くのではなく、作文の添削をお願いするような感覚です。編入試験は記述で解答するので、解法がわかっているのに、それが伝わらずに点を失うということを避けたかったので、誤解なく伝わる解答をかけるようにしたかったのです。
春休み中は、進学希望者向けに数学の先生方が週3日程度2時間の編入対策補講をしてくださったので、幅広く復習ができとても良かったです。受験生が勘違いしやすいポイントなども聞くことができました。(ちなみに、先生のうちの1人は大学編入のための数学問題集を執筆された先生です) ゴールデンウィーク中は、線形代数を集中的に復習しました。
その後は、過去問を解きました。わからないところは同じクラスの学生に聞いていました。 受験までに、直近4年分をそれぞれ1回解きました。 受験直前には、妹の青チャートが目に付いたので、青チャートをやりました。たまたま3項間漸化式をやり、ちょうど出題されたのはラッキーでした。

【物理】
物理については、4年生までの学習で、ベクトル解析を知っておいた方が良さそうだなぁと感じていたので、まとまった時間の取れる春休みにやってしまおうと思いました。数学の授業では扱わないものの、教科書に載っていたので、これを3月前半を使って学習しました。 3月後半は学校の教科書で力学の復習をしました。
電磁気学については、受験対応の授業が5年前期に必修であるので、授業以外の受験勉強はしていません。東大入試レベルの問題まで扱ってくださったので、助かりました。
4月以降、家では、主に熱力学と力学の復習をしつつ、過去問を解いていました。数学と同じく、わからないところは同じクラスの学生に聞いていました。 受験直前には、粒子性・波動性の復習も少ししました。

【英語面接と出願書類の準備】
4年生の必修授業で志望理由書を作成する国語の授業があるのですが、この時点では東京大学ではない学校に進学することを考えていたので、新たに書く必要がありました。 英語面接がある場合に備え、近所の帰国子女の大学生に協力してもらい、面接練習をしました。この時、まず志望理由などを英語で考えてから、スピーキングの練習をしました。アメリカで生まれ育った方の自己アピールの仕方に触れつつ、自分の考えをまとめることができました。
志望調査票に書く内容は、英語面接の練習の際に書いた英文を日本語に直しながら、文章をまとめました。その後、両親、担任の先生及び国語の先生にアドバイスを頂き、完成させました。


【試験直前】

入学試験当日に実力が発揮できるように、いつもよりたくさん寝るようにしていました。勉強の方はやってはいましたが、前の週の木金に他大学の編入試験を受けたことによりやや燃え尽き気味でした。この状況をなんとかするために、「今年はどんな問題が出るかな?どんな展開かな?」、「今年はどんな先生が出題してくださるのだろうか?」など試験に関する妄想をすることで試験に対するワクワク感を高め、テンションを上げていました。(映画の続編を見る前とか、まんがの新刊を読む前のワクワク感に似たものを作り出しました。)


【試験】

試験前日は自宅で落ち着いて夕食をとり、ホテルのユニットバスではリラックスできないので自宅で風呂も済ませてから東京に出かけました。9時頃にはホテル(フォーレスト本郷)に到着しました。やや高めのホテルですが、学校には最も近いホテルです。部屋もきれいです。大きめの机があり、照明はシーリングライトでデスクランプもあるので、前日や当日朝に勉強したければできます。(なお、私は、チェックイン後は寝るだけでした。)
試験当日はいつも通り朝5時に起床し、朝食より前にファミリーマート東大正門前店で昼食を購入しました。消費期限が短かったので、朝早すぎて前日のものを買ってしまったのかもしれません。
試験日程では昼休みが1時間30分あることになっていますが、答案回収に時間がかかったり、集合時間は試験開始時間より早かったりするので、昼休み中に買いに行く(または学内の食堂などで食べる)よりは、昼食を(新鮮なものを食べたければ早すぎない時間に)買って持って行った方が良いと思います。朝食が付いている宿泊プランもあり、私はこれを利用しました。朝食は同じ学校の子と食べました。朝食の時間は7時からでした。東京なので、少し歩けばあるのではないかと思いますが、ホテルの周りには朝食をとるようなお店はなかったような気がします。
多くの人はホテルに荷物を預けてから会場に行っていましたが、私は荷物がとても少なかったので、そのまま行きました。(前夜、風呂に入ってから出発したので、着替えすら持っていなかったです)
試験内容は他の人が書いているので省略。

【試験の様子】
場所: 8号館 地下一階
試験官: 4人ぐらい
服装: 私服の人が多数(私はチノパンにワイシャツノーネクタイ)
時計: 試験室にはない
机は小さいです。B4縦の回答用紙、広げると全部入らないです。回答用紙はコクヨの集計用紙B4 太罫という商品によく似ているので、練習したい人はそれでやるといいと思います。試験問題は、A4用紙の左側をホチキス2つで止めてあります。過去問を請求すると左上を1つで閉じた状態で送られてきて見開きにしにくい状態になっているのですが、当日は見やすいです。印刷は裏表ですが、必ず大問1つが見開きになるようにページ割がしてるので心配なかったです。また、ページの都合で余白ページがたくさん挿入されているので、計算スペースも十分でした。
試験は、英語が一番初めで、昼休みが11時という少し早めの時間から始まったり、数学の2時間半は問題解くには短すぎる時間なのに試験時間としてはとても長く大変だったりするので、1回以上は家で模擬試験すると良いと思います。結構イメージしてるのと感覚が違います。(少なくとも私はそうでした) ゴールデンウィークに模擬試験したおかげか、当日はリラックスできていたと思います。具体的には、他の人は緊張して昼食のおにぎりが1つしか食べられないという状況に陥る中、私は5こ食べていました。

【1次試験の発表から2次試験まで】
1次試験に合格していたので、面接の練習を英語の先生にしていただきました。2次試験の翌日に他大学の編入試験を受けることになっていたので、それ以外の時間はその学校に向けて勉強していました。

【面接】
午後集合だったので、在来線に乗って当日行きました。もともと東京駅で昼食をとってから行く予定だったのですが、豪雨が降り始めたので、急遽弁当を買って行き、東大で食べることにしました。ちょうど赤門をくぐった頃に豪雨が東京でも降り始めたので、とっさの判断が良かったです。 面接時間は10分程度でした。面接官は8人くらいでした。面接官との距離が非常に近く、(椅子1つ分くらい)目の前の3人の先生ぐらいしか1度に視界に入りません。そのぐらいの距離だったと思います。

志望動機を話してください
志望調査票に、ロボコンで成果を上げたと書いてあるがどういうことなのか?何をしたのか?
出場した大会はどんな大会なのか
そこで何を作ったのか
チームの人数は?
制作期間は?
本当にモノまで作ったのか
作ったロボットの移植性・応用性に関する質問
志望調査票に記入した興味があることについて、具体的に何がしたいのか
興味があることと今の説明がリンクしないのですが、どういうことなの?
どのように出るロボコンを決めるの?
ロボコンに出場する学生はどのようにして集めたの?


【試験結果】

この日の2時ごろは卒研をしていました。ちょうど2時になったところで、研究室のWebサーバが落ちてしまい、同じ研究室の学生が「落ちたな」などと叫びまくっていました。こういうことは結果発表を待つ受験生の前で言ってはいけません。私は大変動揺しました。試験の時より緊張しました。私はそんな中でhttp://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/にアクセスして結果を確認しました。合格したのを確認して安心しましたが、一息つく間もなく私も落ちたサーバの復旧作業に合流しました。
その日の夕方は、両親から回らない寿司に誘われましたが、本人の強い希望により祝いとして回る寿司を腹いっぱい食べました(笑)


【思ったこと】 

【なぜ3月から勉強を始めて間に合ったのか】
私の高専の先生が基礎を重視して講義を行ってくださったので、問題を解くテクニックをたくさん覚えるよりは、基礎をきちんと理解することに時間をかけられたのだと思います。ロボコンで忙しく演習問題をたくさんこなすような勉強は不足していたと思いますが、基礎をきちんと押さえていたおかげで、いざ受験勉強を始めてみると、問題のどこがポイントなのかがわかったり、斬新に見える初見の問題が今まで見たことがある問題とこの部分では同じ考え方ができそうだということが考えられるようになっていたことを実感できました。
また、得意な科目が1つあったというのは強かったと思います。私の場合は英語でした。受験前は物理と数学の勉強に集中できました。

【彼を知り己を知れば百戦殆からず】
受験は戦争では無いと思いますが、このことわざはよく当てはまると思います。
・彼を知り
東京大学は受験生に身につけてほしいことをウェブサイトで公表していました。高校生向けの文書ですが、よく読むと良いと思います。例えば、
「本学の入学試験においては,高等学校学習指導要領の範囲を超えた数学の知識や技術が要求されることはありません。そのような知識・技術よりも,「数学的に考える」ことに重点が置かれています。」
と書いてあります。編入試験も同じような考えの元に出題されていると私は思います。このため私は、学校の教科書にある事項をしっかりと理解し、解法を覚えるのではなく、考えて問題を解く練習をしたのです。 また、学校についてよく調べることで自分のやりたいことができるとわかれば、モチベーションのアップにもつながると思います。
・己を知れば
学問に王道なしということわざがありますが、一方であまり効果の無い勉強方法というものはあると思います。 例えば、眠い状態でうとうとしながら勉強してもあまり身にならないのではないかと思います。自分の性格や体質、体調をよく知り自分にあった勉強方法をしたほうがいいと思います。私も友人から寝すぎだなどと批判されることもありましたが、それが私にあっていると信じていたので、寝るのを止めることはありませんでした。 また、勉強内容についても、自分の苦手なところを見つけて、そこを重点的にやるようにしました。

【ロボコンをしていて良かったこと】
私は受験勉強を始めるのが遅くなってしまいましたが、それまでの期間は、決して遊んでいたのではありません。この経験で得られたことの一部は、受験にも役立っていたと思います。主に、次の3点が役に立ったと思います。
1.学んだこと(もしくは学ぶ前のこと)を実践で身につけられた
 ・実践で身につけた知識は忘れにくく身になると思います
 ・何度もやっていることは、感覚的にできるようになります
2. 自分の考えを他人に誤解なく伝える練習がたくさんできた
 ・チームプレイなので、常に自分の考えを共有する機会があります
 ・大会当日は、作品を動かすだけではなく、どういうコンセプトの元に、どのようにロボットを作ったのか、プレゼンや企画書によって審査員にアピールする必要があります
 ・誤解されない解答を書いたり、面接で自分の考えを伝える良い練習になりました
3. 緊張する場面をたくさん経験し、場馴れすることができました
 ・当日自分の実力を発揮することが重要です。そのことの難しさを知るとともに、緊張する中で実力を出すための強い精神力が身につきました

【恵まれていた環境に感謝】
同じクラスや同じ部活の学生と一緒に勉強できたこと、数学の先生が熱心に補講をしてくださったこと、どの教科の先生も質問や添削のお願いに行くと親切に対応してくださったこと、好きなことに打ち込みつつ勉強できたこと、2度も海外へホームステイに行けたこと、近所に帰国子女の大学生が居て面接練習をしてくれたことなどなど私は大変恵まれた環境に居たと思います。 自分がまず努力することは前提ですが、誰かに頼ることもアリだと思います。普段から真面目に授業に取り組み、積極的に質問に行ったり、他の学生と協力して苦手を補い合ったりすると良いと思います。

小山太郎:
さーどうでした?

専攻科から大学院という道もあります。がしかし、学部生の時のほうがいろんな学部の人たちと知り合いやすいと思います。一番はサークルですかね。あとは授業も教養課程のを受けることもあったりで、自らそこまで積極的に行動しなくても知り合いやすい環境があります。仕事するにも研究を続けるにも一人で完結できるものではないし、刺激を受ける人と出会うことは今後の財産にもなるので、「卒業に3年かかる」にマイナスイメージを持っている人は他の視点でも見てみることをお勧めします。

各教科の数学のところ、いいですね。数学って数字を扱うのに適した、英語や中国語と同じ言語の1つなので、問いに対する答えとして解までの道が繋がっていないとその解は理にかなっていないことになります。1つの問題に対していろいろ考えることが出来る時間は、人によってはなかなか取れないかもしれないけど、取り入れてると良いですね。

さて、鬼カットは結局報告メールの一部以外はカットする部分はなかったのでそのままに。しいて言えば試験当日のホテルの説明くらい。Y.S氏、いい事書いてます。あ、勿論他の体験談もいいこと書いてますよ!


参考書一覧

 

英語

図書館で借りました。コメントは英語のところを見てください。

図書館で借りました。コメントは英語のところを見てください。

先生に貸していただきました。ビジネス向けの本でしたが、よく聞かれる英語の質問の意味を知っておくという点で有用だったと思います。(今年はなかったですが)
 

数学

唯一購入した参考書。解説がとにかく丁寧で、教科書の関連する項目の載っているページ番号がついているので、復習用として便利

 


〜小山 太郎流〜