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naohachi氏(22年度合格)の体験談!

2009年7月に東大編入合格した、naohachi氏から体験談が送られました。

2009年第一弾です。はい。

送られてから1週間放置だもんなぁ・・・
俺もよく強気で放置するよな。っと、そろそろやらんとさすがに苦情がJAROにいってるかもしれないので。(JAROってそういやCM最近やってないな)

この前座的な内容はいらんと思っているかもしれんので、早速2009年第一号のnaohachi氏の体験談をチェキラですかね!

 

2009.07.20 更新

〜小山太郎流〜に報告メール着 

naohachi氏:
「はじめまして小山さん。
今年東大の編入試験に合格したnaohachiと言います。受験番号は85番でした。」

小山太郎:
「はいどーもー。というか、首を長くしてお待ちしておりました^^今年は昨年と比べ反応が遅かったので、このHPの時代も終わりか・・と思ってしまいやしたよ^^」

naohachi氏:
「掲示板に書き込んだりしたことはありませんでしたが、小山さんのHPは2年生くらいからずっと見ていました。
僕の高専からはかなり昔に一人受かったっきりでほとんど情報がなかったので、小山さんのHPは、特に体験談はすっごく参考になりました。そんなわけなので、もしよかったら、自分の体験談も載せて頂きたいです!」

小山太郎:
2年生くらいからかい!
おーー。ずいぶん前からって、小山太郎が在学中からってことか!?
素晴らしい!!(>何が?)

まぁともかく、書いておくんなましと言わんばかりに、ちょっと前にきた他の人向けに簡単に書いた記載フォームテンプレートを鬼の丸コピペを添えて返信。

すると、結構すぐ、しかも一番最初に体験談が送られてきたというわけです。

2009年第一号ですが、彼は高専生にしては変わった勉強をしているように感じます。
高校生と競っていたようで、その辺のことにも触れており、学習範囲について「なるほどな〜」と思ってしまいました。

 


【きっかけ】  

僕は元々進学するつもりで高専に入学しましたが、最初は地元の旧帝大に入れたらいいなあくらいに思っていました。
編入について情報を集め始めたのは1年の終わり頃からで、情報を集めていく中で小山さんのHPの存在を知りました

あの東大に、英語と数学の2科目で入れるということを知って、その頃読んでいたドラゴン桜も手伝って東大を目指し始めました。小山さんのHPがなければ、僕は多分東大を目指していなかったと思います。
一番大きなきっかけと言うとこんなところだと思います。

学科はシス創に編入予定で、大学では特に経営工学金融工学などを勉強していきたいと考えています。


【初期状態】 

東大に入りたい!と思うようになったのは低学年の頃でしたが、明日から本気出すの精神で来た結果実際に「編入試験用」の勉強を始めたのは4年になってからでした。
その時のスペックは、

【数学】
一応得意科目でした。
大学レベルの数学は授業ではやっていましたが、定期試験のとき以外は問題を解けなかったです。
ただ、僕は塾で高校生と一緒に大学受験用の授業を受けていたので、編入でも使うような高校レベルの微分、積分、数列、漸化式、確率などの問題は結構解くことができました。

【英語】
これも一応得意科目でした。
それなりに対策して、3年の1月にセンター試験を時間を計って解いて176点でした。英語は選択式の試験だと結構解けましたが、記述式の試験で点数が取れる実力はなかったと思います。

学校の成績は
1年28位
2年16位
3年10位
4年3位でした。


【3年】 

【数学】
高校レベルのことを勉強していました。
塾の先生に勧められた一対一対応の1対1対応の演習/数学III―大学への数学 (1対1シリーズ) という本で微積を勉強していました。微積に関してはこの本でかなり鍛えられたと思います。
他には塾の授業を理解するように努めていました。
学校の試験は90〜100点くらいでしたが試験が終わった後はほとんど忘れていました。

【英語】
単語は速読英単語の必修編をやっていました。
文法はNext Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント215の征服 をやっていました。この本は夏休み辺りに集中的にやっていました。
英文解釈にはポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式 を使っていました。この本はこの時の自分にとって難しく感じましたが、なんとか4年に上がる頃にはやり終えていました。

この頃の勉強時間は、平均すると長期休暇以外が2時間くらい。
夏休みが3〜4時間くらいで、春休みがそれより少ない程度、冬休みはバイトをしていたので勉強できませんでした。


【4年前期】

【数学】
3年の時にも少しやっていましたが、ここからは主に大学編入試験問題 数学/徹底演習 (第2版) - 微分積分/線形代数/応用数学/確率 を使って勉強するようになりました。夏休み前に重積分くらいまでは終わっていたと思います。

【英語】
夏休み前辺りからビジュアル英文解釈 (Part1) (駿台レクチャーシリーズ) を始めました。
5月に初めて受けたTOEIC IPの点数は530点でした。

【物理】
東大では使いませんでしたが、この頃から他大用に物理の勉強も始めました。
この頃は物理のエッセンス力学・波動―新課程対応 (河合塾SERIES) をやっていました。

この頃の勉強時間は、夏休み前までが平均で2〜3時間くらい、夏休み中が3時間くらいだと思います。2週間ほどインターンに行っていたので夏休み中はそれほど勉強できませんでした。


【4年後期】

【数学】
引き続き徹底演習をしていました。
あまりよく覚えていませんが、12月までには応用数学以外は一通り終わっていたと思います。
基本的に学校の勉強は試験前にノートや過去問をコピーして勉強する程度でしたが、4年のときは数学だけはきちんと授業を理解するように心がけていました。実際行列や複素関数の知識は受験勉強をするにあたって大変役立ちました。

【英語】
9月頃にビジュアル英文解釈が2冊とも終わりました。
それからは入門編 英作文のトレーニング を始めました。この本は春休み前には終わっていたと思います。
10月に受けたTOEIC IPは625点でした。

【物理】
引き続き物理のエッセンスの力学をやっていました。力学が終わってからは電磁気のコンデンサの問題を解いていました。

この頃の勉強時間も平均すると2〜3時間位だったと思います。他の時期でもそうですが、僕は勉強する日は2〜7時間くらいしていましたが、全く勉強しない日が結構あったので結局平均するとこれくらいの勉強時間になっていたと思います。


【5年春休み】

ここは今まででの中では一番頑張ったと思います。

【数学】
新編高専の数学2問題集 第2版 の行列、高専の数学 3 問題集 (第2版) の微分方程式、ベクトル・行列徹底演習をやっていました。個人的には高専の数学の方が白の徹底演習よりも問題の選定が優れているように思いました。

【英語】
やっておきたい英語長文500 (河合塾SERIES) で問題演習をしていました。
それと、他大の過去問をやっていました。和訳をしている中で、構文は取れるのに単語が分からないということが多々あったのでDUO 3.0 を始めました。
DUOは、
・1週目は例文を見て分からない単語にチェック
・2週目以降はチェックをつけた単語だけ見る
というやり方で勉強し、受験前までに3週くらいしました。

【物理】
サイエンス社の基礎物理学演習Tをやっていました。春休み中に剛体までは大体終わりました。

この時の勉強時間は平均で5〜6時間だと思います。


【5年春休み後〜】

【数学】
高専の数学 3 問題集 (第2版) の解けなさそうな問題と、他高専の先生が公開されてるプリントで東大が出しそうな問題をやっていました。他には確率・統計を教科書で勉強していました。
過去問を始めたのもこの頃で、分からないときは先生に聞きに行ってました。

【英語】
英訳が弱いと思ったので大矢英作文講義の実況中継―高2~大学入試 (実況中継シリーズ) を始めました。
単語はDUO 3.0 と、それに加えて工業英語ハンドブック をやっていました。
灘高キムタツの東大英語リスニング (英語の超人になる!アルク学参シリーズ) も始めましたが、結局2セットくらいしかやりませんでした。
東大の過去問も始めました。過去問は大問ごとに解いたものを先生に採点してもらうことが多かったです。時間を計って解いたことは一度しかなくて、本番では時間がなくて苦しみました。
5月に受けたTOEICの公開テストは680点でした。

【物理】
基礎物理学演習 (2) と熱・統計力学演習をやっていました。
この頃も勉強時間は平均で5〜6時間程度だったと思います。


【試験間近】

試験一週間くらい前から英訳対策に工業英検二級の問題集を始め、単語は更にシス単を始めました。システム英単語 Ver.2 は特にstage2とstage3の単語を重点的にやりました。
数学は解けなさそうな問題をやったり、証明を眺めてたりしてました。今年は出ませんでしたが特に行列関係の証明を見てました。


【試験】

試験内容は他の方が書かれると思うので割愛させてもらいます。

【英語】
リスニング、和訳、自由英作の3つは結構できたかなあと思います。
長文は選択問題が余り自信ないです。英訳は一応それっぽくなるようには書きましたが分からない単語や変な表現があったのでそれほど点数は貰えていないと思います。

試験直後は下手したら4割くらいじゃね?と思いましたが、今考えると意外とできている気がするので、出来は6割前後ということで。

【数学】
複素積分が出ました。出ると思ってなくて勉強してませんでしたが、授業では習っていたので残っていた知識を総動員して書けるだけ書きました。ここは2割貰えていればいい方だと思います。
他は7〜10割くらい解きました。全体で見るとやはり6割前後かと思います。

確実に落ちたと思っていたので、掲示板に自分の番号があるのを見たときは本当にびっくりしました。



【思ったこと】 

3年生までに勉強していたことが結構役に立ちました。
微分方程式も最後の問題は置換積分でしたし、確率も前半は高校レベルの問題でした。
問3は出題分野がよくわかりませんでしたが、高校レベルの総合問題?と言った感じで、恐らく優秀な高校生なら大まかには解ける問題だったと思います。
しかしこの問題は結構出来なかった人が多かったみたいで(僕も完答はできませんでした)、この問題と複素積分が合否を分ける問題だったと思います。

3年生以下の人はまだ余裕があるので、高校生と競ってみるのも面白いと思います。僕は2、3年生の時に編入には余り関係ありませんが河合塾の模試を受けていました。模試は編入のモノではないとは言え自分の実力がはっきりと出ますし、勉強のモチベーションを上げる材料になります。時間とお金に余裕がある人にはお勧めです。

あと、確実に入りたいのならヤマを張った勉強はしない方がいいと思います。
僕は、去年出たからベクトル解析は出ないだろう、とかジョルダン標準形やグラム・シュミットは出ないだろうと思ってこれらはほとんど勉強しませんでした。実際これらの問題は出題
されませんでしたが、複素積分が出てそこはほとんど全滅でした。

受かったから良かったようなものの、今考えるとかなり危ない橋を渡っていたように思います。来年以降受ける皆さんはまだ時間に余裕がありますから、どの分野から出ても解答できる実力を身につけられるように頑張ってください。

小山太郎:
高校生と一緒に大学受験用の塾を受けていたってのは、面白いですねぇ。数学、英語(他もそうだろうけど)は高専の1〜3年でやることとそれほど変わらないと思うし、なにより大学受験に必至になっている人と競えるというのは、環境面でいいかもしれませんね。

あとはなんだろうねぇ。
数年、体験談を見ているせいかネタが尽きた感もあるが、見慣れて傾向もわかってきたせいか、編集をしていて「あれ?ちょっとスケジュールが全体的に遅いんでないか!?」と思ってしまいましたねぇ。

>確実に落ちたと思っていたので、掲示板に自分の番号があるのを見たときは本当にびっくりしました。

そりゃ、こうなるわな(笑)

これを見た、東大編入を考えている皆さん。
naohachi氏より、ちょっと早いスケジューリングで勉強を進めてみてはどうでしょう!?


参考書一覧

参考書は図書館に返したり、ノートはなくしたりで手元にあるのはこれだけになったらしい・・・


英語

レベル的にはビジュアルUと同じ位だと思います。こちらは倒置に関する英文が多いです。

定番本です。正直編入レベルよりも難しい英文も結構あると思います。これをやれば大体の構文は取れるでしょう。

英作文の基礎を固められます。入門と言いつつそんなに簡単ではないと思いました。

特に自由英作文の部分が参考になりました。実際、本番でもこれに載っていた文章を使いました。

覚えやすいです。速単と併用すると丁度いいかもしれません。

編入のリスニングより少し難しい気がしました。結構問題数が多いので、全部やる必要はないと思います。

単語の選定が良いと評判です。これも中々覚えやすいです。
 

数学

3年生以下で時間に余裕がある人にお勧め。微積に関しては徹底演習や高専の数学よりも難しいと思います。

どちらかと言えば高専の数学問題集の方がお勧めです。問題の質が微妙な気がします。

2と3を、部分的にやりました。数列、行列、偏微分、重積分、微分方程式、確率のC問題と解けなさそうなB問題をやっていました。

東大の線形代数はこれをやれば大体解けます

 


〜小山 太郎流〜