今では知ることも困難な話もnaruchan氏がしてくれました。
編入制度:
数年前から東工大が実施していました。退任後に長岡の初代学長になった川上正光学長の発案と聞いています。当時、関東地方では、東大、東工大、農工大、埼玉大、群馬大くらい、筑波大は3年生がいないのでなし、茨大とたぶん宇都宮大もなし。
他の地方では、北大、東北大、岡山大が受け入れていました。進学する人も少なく、学科で1人くらいだったと思います。私の年代から進学者が増え、同級生は34人中6人が進学しました。オイルショックで不況感が漂い、採用が減少していた時代です。
東大編入試験:
一次試験は国語、英語、ドイツ語、数学、物理、化学
。二次は専門科目の口述試験でした。 閉口したのは、募集要項が送られてくるまで試験科目が不明だったこと。募集要項をみても出題範囲が不明なこと。どこまで勉強したら良いやら。他の学科もふくめて誰も東大を受験していないので、過去問がないこと。
担任がたまたま持っていた東工大の過去問は「鎌倉幕府の成立年代を5つ挙げよ」。
東大だったらどんなマニアックな問題が出るのかと不安は募るばかり。
(志望学科は3つまで記入するところは当時からあったようです)
合格者の出身校:
宮城→化工、茨城→合成、東京→電気・原子力、明石→建築、呉→物理、宇部→工化、高知→電子、大分→機械(2人)、の9校です。
1期生・2期生で私が知っているのは、佐世保→金属、富山→化工、東京→金属。
4期生では明石→都市、府立→工化。
5期生には呉→機械、それと小山高専から丸山茂夫さん(現東大工学部教授)。
茨城高専からは7期生が物理工学。お手伝いした方の中で合格したのは彼だけ。
* 工化・合成・反応・化工→応化・生化・化シス 船舶、資源→創成
1年遅れと3年遅れの方がいましたが、過年度は問題ないようです。
教科書・参考書:
数学は大日本図書の高専向け教科書がありましたが、物理は標準的なものはなし。
機械系と電気系は新編シリーズがありましたが、化学系は日刊工業の有機化学だけ。
したがってベンチマーク的なものは数学くらいしかありませんでした。
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