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S.R.氏(31年度合格)の体験談!

2018年7月に東大編入合格した、S.R.氏から体験談第3号が送られました。

一番最初に体験談書きますメールを送ってきたのだけど、ここは小山太郎流ルール「体験談を送ってきた人順」なので、結果第3号となります。
えーー、この体験談は音源??付きですね。

っと、体験談に早速行ってみましょう。

2018.08.03 更新

〜小山太郎流〜に報告メール着 

S.R.氏:
はじめまして, 今年度の東大工学部編入の筆記試験を通過したS.R.と申します. もし今週の金曜日の2次試験で落ちてしまっても自分の体験を掲載して頂きたいと考えているのですが,よろしいでしょうか.
自分は,様々な理由があって編入試験の勉強を始めるのが最終的に5年生に上がる春休み直前からとなってしまいました.
実はTOEICも勉強する時間がなく,2回目の受験(春休み中)で630を取ってから勉強していません. この状態から一次試験を通過するに至る体験は,きっと後輩の自信につながると思っています.

小山太郎:
S.R.氏、筆記通過おめでとうごんす!! まず2次試験では落ちないでしょう。 体験談始めてからは、入る気があまりない人以外は受かってますよ。
国内でトップの大学だから、でも合格できると思います(保証なし笑)
もちろん体験談お待ちしておりますよ。 仮に2次試験落ちても、落ちた理由があるわけで それもすごく重要な情報になるので。

S.R.氏:
お久しぶりです.2週間ほど前に一度メールを送らせていただいていたS.R.です. 無事2次試験も通過し,東大に合格することが出来ました. (受験番号50番,マテリアル工学科に合格しました.)
まず,はじめに小山様のサイトには非常にお世話になりました.自分が合格できたのはこのおかげといっても過言ではありません.ぜひ,自分もこれからの受験生の力になりたい と考えているので,体験談を送らせていただきます. ペンネーム(?)はS.R.でお願いします.(面識は無いですがO.T.さんの後輩にあたります.)
体験談と全く関係の無いような音楽ファイルが添付されていますが, 体験談の中でその理由が説明されています. 音楽が趣味とのことで,添付するか迷いましたが,詳しくは体験談を参照ください. 何か質問や,訂正していただきたいことがありましたら,お申し付けください. 編集等大変とは思いますがよろしくお願いします.

小山太郎:
おっ!やっと来ましたね。 まさかの○○での音源付き笑 新しいな。しかもこれを使えという指示とな。 なかなか難しいことおっしゃりますな^^


【きっかけ】  

自分は高専に入学する頃,歌手エンジニアになりたいという欲張りな考えを持っていました。高専は時間が沢山あるところだと聞いていたので,歌を練習しがら,工学を学ぶという二刀流のつもりで選択しました。現実は,部活でバスケもやっていたので,それほど多くの時間は歌に割けなかったので,3年生の頃に工学の道に進もうという気持ちが強くなりました。
ちょうどその頃,現在の研究室の先生に進められて量子力学を勉強し,物性に興味があったので大学に編入してその道を極めようと考え始めました。ただ,学校の課題,部活,寮生会活動,バイトで忙しかったり,歌への熱がふつふつと湧き上がってきたりして結局勉強を本格的に始めたのは4年生の終わり頃となりました。その所為で,志望大学選びには迷いましたが,どうせ4科目勉強するのは無理だろうと思い,東大のマテリアル工学科を第一志望としました。落ちる可能性のほうが高いと思っていたのですが,物理や化学を勉強している暇はないと思ったので,滑り止めに埼玉大学,何も考えずに首都大学を受けました。

スペック
1年生:学科1位
2年生:学科1位
3年生:学科1位
4年生:学科1位

東大受験を正式に決意した4年の2月:
TOEIC(4年1月) 520点くらい(?) ※英語を定期試験以外ほぼ勉強していなかった状態から2週間勉強して望んだ最初のTOEICです。
TOEIC(4年3月) 630点 ※出願時に提出しました。このときはDUOと問題集を2週間くらい勉強して望みました。

数学(4年2月) 東大の過去問を見て4割くらいは解けそうだという印象でした。編入試験用の問題集はほぼ手をつけていない状態でしたが,かろうじて5割くらいは解けたと思います。これは明らかに授業中に勉強していた数学の基礎知識のおかげです。(かといって内職はあまりお勧めできません。笑)


【1〜3年】 

定期試験は自己満足のために100点を目指すというその場しのぎの暗記のみで乗り切りました。正直,試験勉強によって何一つ身についていない気がしています。ただ,数学だけはまじめに勉強していました。ほぼ全ての科目で,授業中にノートだけ取り,話を聞かずに解けそうな数学の問題に手をつける感じです。これは予習ではなく,習った範囲で解けそうな大学入試の問題などに手をつけていました。 (ちなみに,授業外の時間はあまり勉強しませんでした。というのも,授業外の時間は部活で体力をつけ,ストレスを発散して,歌の練習をすることに全力を注いでいました。)


【4年】 

4年生になると同時に,寮で寮生会会長を務め,バイトをはじめました。そんな中,別の専門学校に通っている化け物みたいに歌が上手な友人に触発され,歌への熱がふつふつと沸きあがってきました授業中に数学に加え,物理も勉強するという習慣は続いていましたが,授業外の時間,特に休日は,可能な限り歌の練習に時間を割いていました。
7月と1月にLDH社(EXILEの会社)の某ボーカルオーディションに挑戦してみるという高専ではありえないことまでやっていました。1月のオーディションであまりうまくいかなかったこともあり,何もかも中途半端にするのが一番駄目だと思ったので,いったん歌を捨てて本気で勉強しようと決意しました。それが4年生の2月ごろのことでした。

------余談
話を盛っていると思われるかもしれないので,念のため受験終了後すぐにカラオケに行き,そのとき歌えそうだった曲を録音したので,それを送ります。数ヶ月歌っていなかったのでピッチとリズムがダメダメですが,どのくらい歌い込んでいたかの参考になるかと思います。※カラオケ音源なので使っていいかわかりませんが,僕の声は自由にお使いください(笑)

旅立つ前に:三代目JSB
空に住む:三代目JSB
瞳を閉じて:平井堅

【小山太郎流管理人】
はい、自由にどころかコピペな感じでタグ追加。
正直そこまで上手いか!?笑 さて、俺の音源を出すとくぁwせdrftgyふじこ・・・いや、管理人のほうが下手なのは間違いない汗
------


【4年春休み前】

まず,解けるはずのない過去問に目を通してみました。英語はそもそも定期試験以外で勉強しなかったので,1割も解けないくらいの感覚でした。数学は,思った以上に解けそうでした。実際には解かなかったのですが,ずっと授業中に勉強しているだけあって4割くらいは解けるのではないかといった感覚でした。こんな状況だったので,
やることは1つ,英語です。

【英語】
ほぼ知識がなかったのでとりあえずTOEICを勉強することにしました。その時期は丁度,期末試験や課題などであまり時間が取れなかったのですが,DUO 3.0で単語を覚えながら,問題集を解いてみる感じで勉強しました。

【数学】
同時に数学の「大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-」で微分方程式を勉強し,学校の応用数学の教科書(紫色の表紙の教科書)で複素関数を勉強しました。


【4年春休み】

ここで詰め込まなければ絶対受からないという状況で春休みがスタートしました。

【英語】
引き続きTOEICに向けて勉強し,同時に和文英訳の勉強を始めました。東大の英語の試験問題は,和文英訳と自由作文が出るため,早めに対策をはじめました。(これは結果的に英文法の勉強も兼ねることになったので早めにはじめてよかったと思います。)使ったのは大矢復さんの「大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編」です。春休み中に7周くらいしたような気がします。正直,出題される単語が全く違うので,全部覚えてそれほど効果があったかはわかりませんでしたが,最低限の文法と書き方は身に付いたと思います。TOEICの勉強は3月10日でやめました。その代わりDUO 3.0を休み中に30周くらい復習し,ほとんどわかる状態にしました。

【数学】
数学は,大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-を行列の固有値問題くらいまで2周しました。

なので,まとめると春休み中に使ったのは,英作文ハイパートレーニング和文英訳編とDUOと数学/徹底演習です。勉強時間は1日8時間くらいだったような気がします。(10時間以上勉強しようと計画を立てていましたが気力が持ちませんでした。)


【5年4月】

学校が始まると研究も進めなければいけなかったため,研究を少しかじりながら,授業は全く聞かず,ノートも取らずに全て数学に費やしました。授業が終わると,残りの時間を英語に費やしました。平均して8時半に起床して夜中の3時半まで勉強する生活を送っていました。
この頃から受験までずっと,九大を目指す友達と一緒に授業外の時間は図書室にこもって一緒に勉強していました。日曜日は仙台のカフェで勉強し,一緒に昼食を食べるというように女子高生であるかのように過ごしました。無理のない範囲で勉強に集中し,疲れてきたらしゃべって休憩するような感じで長期的に考えて負担が少なくなるように工夫しました。

【数学】
数学は,春休みに勉強した範囲をもう1周して,追加で徹底演習の複素関数を2周しました。

【英語】
英語はDUOの復習と速読英単語1必修編[改訂第6版]と「大学入試最難関大への英作文―書き方のストラテジー」の和文英訳の部分を軽く読み流しました。勉強時間は,休憩を多めに取っていたので,多い日でも12時間くらいだと思います。


【5年5月】

勉強スタイルは4月と同じです。ゴールデンウィークには東大,東工大,首都大を見に行き,観光して日々のストレスを発散しました。しかし,GW中に詳しくは言えないのですが,人間関係の揉め事があり,心を抉られ,GW明け1週間くらいは勉強があまりはかどりませんでした。5月中に勉強した内容としては,

【数学】
数学では確率・フーリエ変換・ラプラス変換とそれまでの復習をしました。

【英語】
英語は,速読英単語に加えて,大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編の関係のありそうなところをざっくりやりました。


【5年6月】

【数学】
数学は,研究室の先輩から頂いていた過去問のデータを印刷し,どんどん消化していきました。手ごたえとしては,所見で7割は最低でも解けそうでした。解きながら不安なところがあったので,「編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習」と「大学編入のための数学問題集」で解けなさそうな問題のみをピックアップし,解けるようにしました。最終的に,試験1週間前の時点で,約20年分を9割くらい解けるようにしたので,数学は自信がありました。

【英語】
英語は,過去問を改めて解こうとして,まったく解けないことに気づきました。特に長文と全文和訳が全く出来そうになかったので,「英語長文問題精講 新装版」(黄色いやつです。)を半分くらいまで3周くらいして完璧にしました。この時点で,残り2週間。とてもじゃないけど長文問題精講を全て終わらせるのでは間に合わないと感じて,過去問を10年分丸暗記することにしました。それと同時に単語が弱いと感じて,コセットや工業英語ハンドブック―工業英検 基礎例文・単語集から使えそうな単語をピックアップして覚えたり,それまでに勉強したことを一通り復習したりしました。 勉強時間は1日12時間くらいだったと思います。

---余談---
受験2週間前にリフレッシュのためにAAA様のライブに行き,まる1日ぶっ潰しました。 諦めの気持ちと勉強への嫌気のおかげで,ライブ中は全てを忘れて楽しむことが出来ました。もし受験に落ちていたら,きっとこの日のことを言い訳にしていたと思います。(笑)
---


【試験1週間前】

【数学】
数学は自信がありました。20年分の過去問が解けるようになっていたので,数学で落とされることはないというくらい余裕がありました。

【英語】
問題は英語でした。1週間前の時点で過去問を10年分暗記していましたが,リスニングに手をつけていなかったことと,年によってあまり長文などの内容が理解できなかったりしたことで,諦めモードに突入していました。ちなみに1週間前に時間を図ってそれまで見ずに残しておいたH30年度編入試験(前年度)の問題を解いてみたところ良くて4割くらいしか解けていませんでした。とりあえず何もしないわけにはいかないと思い,灘高キムタツの東大英語リスニング (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)を聴いたり,DUO 3.0を2倍速で聴いたりしましたが,あまり効果があったようには思えませんでした。長文に関してはどうしようもなかったので,そこからは試験まで何もしませんでした。


【試験前日】

埼玉大を受験しました。科目は数学のみだったので,余裕でした。面接もうまくいったので合格を確信しました。(ちなみに,埼玉大は倍率が7倍?くらいだったので,数学で2問以上間違えるとほぼ確実に不合格になると思います。)実は,この確信のおかげで,東大落ちても大丈夫だという安心が大きくなり,東大の試験を適当に乗り越えればいいや,と思ってしまいました。受験前日の勉強が無意味だと思っていたので,埼玉大の受験後,東大の受験に着ていく服を現地調達しました(笑)。そのあと,上野ファーストシティホテルに移動し,東大までの行き方を確認して,その日は勉強せずに22時くらいに寝ました。


【試験】

受験会場に着いた頃には,ほぼ全員が着席して必死に勉強していました。自分はというと,悪あがきが面倒だったので,試験直前まで,斜め45度上方向を向いてボーっとしながら瞑想していました。

【英語】
1.リスニング
2. 英文和訳
3. 和文英訳
4. 長文読解
5. 長文読解と作文2〜3行
実は内容を覚えていないので,他の方の体験か過去問を参考にして下さい。

英語の試験の作戦:リスニングが始まる前に英文和訳を終わらせ,リスニングの問題用紙に書かれてある内容を読む。リスニング終了後,大問3,5,4の順に解く。解けない問題は適当に書いて,とにかく埋める。1つの大問に30分以上かけない。
英語の試験が始まって,問題に目を通してゾッとしました。苦手な長文が2つあり,リスニングが例年より少し長かったからです。しかし,ここまできたら適当に埋めるしかないと思い,リズムよくほとんど埋めました。感覚としては,うまくいったとして,大問2・3は8割,リスニングは内容が全くわからなかったので5割,大問4・5もところどころ内容がわからなかったので6割。ということで,数学でワンチャン挽回できるぞ,とワクワクしました。

英語と数学の間の休憩時間
英語が終わり,昼食をはさみました。人が大勢いる中でぼっちご飯は嫌だったのと,緊張を紛らわすために隣の人に話しかけて一緒に昼食をとりました。どうやらその人はTOEIC800点らしく,この時点で圧倒的に負けているなと思いましたが,数学で勝負するつもりだったので,闘争心がただただ燃えました。(ちなみに,その人は残念ながら1次通過できなかったようで,悲しかったです。)

【数学】
1.微分方程式(ただの作業です。)
2. 確率(今までにあまり見ないような問題でした。単位円上で条件を満たす点が存在する確率を求める問題だったと思います。)
3. 楕円面の体積とその応用問題
4. 複素関数(1つだけ難しかったのと,計算が面倒でした。ほぼ作業だったと思います。)
5. 行列の固有値の問題 ※特異値分解?の計算問題(ただの作業です。)

数学の作戦:問題に目を通し,全ての問題の解法をまず考える。(2分)このとき,ボーダーを考えると全て解けなくてもよさそうだったので,難しそうな問題は3つまでは捨てても良い。絶対に落としてはいけない作業のような問題から順番に埋めていく。

【二次試験までの期間】
試験が始まって,問題全てに目を通しました。このとき,大問3の最後と大問5の最後が頭を使う上に計算量が多くなりそうだったので,捨てました。
それ以外の解法を2分以内に考え,まず微分方程式から解きました。簡単な作業だったので,全部含めて20分くらいで解き終わり,計算ミスをしていても9割は取れたと思います。
次に複素関数を解きました。3つ目くらいの問題が途中狂って面倒くさくなり,中途半端で飛ばし,留数定理の問題で計算のどこかで1/2を付け忘れたような気がするので,8割くらいだろうという手ごたえでした。
次に行列の固有値の計算をやりました。これは解いた瞬間にすぐに検算が出来るので,最後の小問を捨てましたがそれ以外は完璧に出来たと思うので,8割くらいの手ごたえでした。この時点で1時間半くらい経過していました。
次に,大問3を解きました。小問が3つあって,ひとつ捨てたので,たぶん6割くらいだと思います。
最後に,確率を解きました。合ってるかはわかりませんが,最後計算が中途半端になってしまったこと以外は,そこそこできた感覚だったので,7割くらいは取れたと思います。総合的に7〜8割は余裕だと思いました。

試験が終わって,なんともいえない清清しさでした。もう,落ちても後悔はなかったです。ちなみに,その次の週の金曜日に首都大の受験でしたが,東大の受験まで物理を勉強しなかったのと,卒研の中間発表が首都大受験の3日後だったので結局物理を勉強する時間が無く,撃沈しました。(笑)6問中3問ほぼ白紙でしたが,なぜか奇跡的に合格していました。おそらく,数学の出来が良かったことと,他の受験生も物理ができていなかったからだと思います。

合格発表の日:実は東大に受かってたりするんじゃないかと期待して,HPを覗いてみると,自分の受験番号が書いてあり,うれしさよりも目玉が3つ飛び出すくらいの驚きが走りました。急いで3人の先生に面接練習のアポを取り,面接練習を行い,アドバイスしていただき,出発前日の夜には寮の同級生にも面接練習をしてもらいました。部活で多くの人とコミュニケーションをとってきて,さらに寮生会会長を務めたので,話すということには自信がありました。ただ,英語が駄目駄目で英語面接の練習はぼろぼろでした。

【面接】
・志望動機
・何のナノデバイスに興味があるか
・マテ工と物工でなぜマテ工を選んだか
・第2志望でなぜシステム創成か
・システム創成で具体的にやりたいことはあるか
・行きたい研究室
・そこはどうやって決めたか
・卒業後の進路
・なぜ高専に入学したか
・高専の良さ
・TOEICの点数低いけど,それに関してどう考えているか
他にも聞かれたような気がしますが思い出せません。

面接は10人くらいの教授に囲まれて,和やかな感じで行われました。英語面接はありませんでした。ただ,2つ目の質問で何のナノデバイスに興味があるのか的な内容を聞かれたときに,具体例を出すか,その材料を言うか迷った結果, 「セラミックと金属のデバイスに興味があります。」と答えた結果, (ふぁっ????)といった感じに首をかしげられて,心の中では相当焦りました。 それに加えて,最後の質問で,「君TOEICの点数見ると,他の受験生より圧倒的にリーディング力低いけど」的なことを言われたので,誰かが落ちるのなら絶対自分からだと心配になり,合格発表まで生きた心地がしない1週間を過ごしました。

合格発表は落ちてもいいように,1人寂しく,寮のパソコンで確認しました。受かった後は嬉しさのあまり,結果声も出さずに何もしませんでした(笑)。少し時間がたって支えてくれた友人に報告したら,その内の何人かはすでに結果を知っていたようです。というのは,1次通過と同時に某SNSに受験番号を晒していたので,勝手に確認されていたようです。

志望調査書の内容です。この内容で上に書かれてあるような面接内容になりました。 ちなみに志望調査書の内容はwordで作成し,2回先生に添削していただきました。 書き写すのが大変でした。


【試験結果】 

丁度試験成績が来たので画像を添付しました. 思った通り英語がギリギリでした.


【思ったこと】 

今回の受験で受かることが出来た心理的な要因は,適当だったことだと思います。(勉強が適当だったわけではなく,試験に臨む考え方が適当だったことです。)自分には東大しかないとか,東大落ちたらもう駄目だとか考えていては,試験中にそのことがちらついて,いい結果がでなかったかもしれません。
自分の場合は,試験の直前2日間は全く勉強していないですし,試験の前日は買い物までしています(笑)。そもそも,この適当さは,埼玉大の受験からきています。埼玉大だったら受かる,東大落ちても問題ないと考えていたので,リラックスして試験に望めました。ですので,落ちても大丈夫だという状況を作っておくことが試験に最高の心理状態で臨むコツだと思います。  
勉強の面では,1つ目として,継続が大事だと思います。自分は受験勉強を始めたのが,4年生の終わりごろで,英語に関してはノータッチでしたが,数学の基礎をそれまでに築き上げてきていたことで,なんとか間に合ったのだと思います。
2つ目として,復習の仕方が大事だと思います。自分の場合は,忘れないようにやったことを何度も復習して,確実に定着させることを重視しました。半分以上の時間は繰り返し復習することに費やしたので,あまり多くのことは勉強していないと思います。
3つ目として,自分に合った勉強計画を建て,参考書を選ぶことが大事だと思います。受験勉強を始める際に,小山太郎流の受験生を分析し,普通高校に通っていた友人にお勧めの英語の参考書を聞きだし,去年東大を受験した先輩から直接話を伺って,勉強計画を建て,参考書を選びました。このひと手間のおかげで,受験期は迷わずに勉強を進めることが出来ました。  
その他の要因として一番大事だと思うことですが,一緒に勉強してくれる友人やわからない問題を教えてくださる先生,英語の添削をしてくださる先生を探すといいと思います。沢山励まされ,沢山お世話になりました。言ってしまえば,今回の合格は自分ひとりの力ではなく,支えてくださった方々のおかげだと思っています。  
自分は努力が報われました。しかし,努力は必ずしも望む形で報われるわけではありません。でも努力しなければ,報われる可能性はそもそもないわけです。自分には無理だとか思わないで,どんどん高いことに挑戦していけばいいと思います。  
最後に,今回の受験の成功の鍵となった小山様には大変感謝しております。現在,小山様のところに集まっている体験談は受験生を焦らせるようなレベルの高いものが多いので,自分のようなギリギリの体験談で受験生を安心させてください(笑)。(とはいえ,来年から出題傾向が大幅に変わるので,自分のようなギリギリは通用しないのは確かです。)これからも,東大に挑戦する多くの受験生をよろしくお願いします。


小山太郎:
さーどうでした?

正直、英語でこれは落ちたでしょ・・と思える状況での試験突入ですね。しかも自己採点が無駄に高い笑 内容がわからないけど埋めたので5〜6割ってか!
いやいやそんなに甘くない・・とは言え試験パスしてる不思議^^;
うーん、どんな手を使った!?笑

確かに受験勉強開始時期は遅いけど、毎年学科で1位取るくらいなのでやることはしっかり理解するレベルまでやっているのでしょう。
っとこれを言葉で言うのは簡単だけど、実際にしっかり理解するまでやることが難しい。
ここが、出来る人と出来ない人の違いですね。
管理人もこれが未だになかなか出来なくて・・・要は妥協点が低いんですよね。面倒だから自分で勝手にOKにしてしまう。もう少しやれば違う世界が見えるのはなんとなくわかっているにも関わらず。

なんだかんだで受験勉強期間は短いけど、普段やっていた分の貯金がやはり大きいですね。今までの体験談でも触れられていますが、授業を大切にする=その時間で何をどうするかがしっかり出来ていれば、他の時間に部活をやっていようが歌を歌っていようが受験勉強期間がこれだけで済むという実例ですね。
まぁ英語は前々から大事な事はわかっていると思うので、東大編入するしないに関わらずもう少し早めにやっておいたほうがいいと思うが^^;

ところで最後に書いてある、来年から出題傾向が変わる、というのはどこからの情報でしょうかね?来年の試験に関する事を東大側が公表するのかは謎ですね。

>S.R.氏によると31年度東大編入募集要項pdfの5ページ目に参考として記載されています。


参考書一覧

受験で使った教材(必要な部分をかいつまんで勉強したものが多いです) 右側のファイルは過去問で,ノートは頭を整理するのに使ったノート(いわゆるまとめノート)です。※計算や殴り書きしたノート・紙は載せていません。


英語

数学

 


〜小山 太郎流〜