ホテルに自宅の枕を持ち込んで万全の態勢で臨みました.試験の出来が悪かったときのために化学の参考書をスーツケースに入れていて,「落ちても次があるからなんとかなるだろー」といった気持ちで試験会場まで行きました. 詳しい問題の内容は覚えていないので,過去問を参照してください.
【 英語】
1:環境問題についてのディクテーションとT/F
2:忘れました.長文の全訳
3:忘れました.和文英訳
4:車の自動制御についての長文
5:第一原理計算による物質設計(!!!)
についての自由英作文 試験が始まってすぐは頭が真っ白になっていて,最初の長文の全訳で焦ってしまいました.たぶん変な訳を書いていたと思います.自由英作文で「第一原理計算による材料設計」に関連する内容がでて,奇跡が起きたと思いました. 自由英作文はなかなか書きにくい問題が多かったのですが,今回はある程度専門的な単語も知っていたのですらすらと書くことができました.第一原理計算は英語でfirst principles calculationですが,ab initio calculationの方に慣れていたのでこちらで書きました. なんとか6~7割ぐらいとれたかな?といった感じの出来具合です.
【数学】
1:微分方程式
2:確率漸化式
3,4:どちらかがサイクロイドの問題で,もう片方が複素関数の問題
5:行列
無駄に緊張しました.大問1の微分方程式で,非斉次定数係数線形二階微分方程式の定数変化法がでてきて,「あ,この問題,某SNSで見たことある問題だ!」と喜びましたが,油断していたら計算ミスして時間がかかってしまいました.慢心は命取りです.大問5の最後の小問で,それまでの小問とのつながりが分からず,今までの小問の流れをぶった切って,正定値対称行列であることと正定値対称行列の二次形式は0以上になることを一から示しました.サイクロイドの問題の最後が変な答えになってしまったところと,確率の問題の途中で試験が終わってしまったところでけっこう失点がありそうだと思いました. 出来具合は8~8.8割ぐらいだと予想しました.
【物理】
1:2つの球が衝突する問題と球に急に速度を加えたときの運動の問題
2:ごく普通の電磁気学の問題
3:ほぼ熱力学の問題 大問1の力学の小問(2)がどうしても解けず,余計に時間がかかりました.このとき,タイミング良く雷が鳴っていたことを覚えています.物理で大ゴケするフラグだと思いました. さらにその後の問題も,慣性モーメントの計算で掛け算のミスをしていました.(数日後に急に気づきました.)大問2は普通の電磁気学の問題で,ここで持ち直しました.大問3は光子の運動量を求めてから気体分子運動論的な計算をして,さらに熱力学的な計算をして,最終的にシュテファン・ボルツマンの法則を導出するような問題でした.大問1で時間をかけすぎてしまったせいで大問3の後半の説明が甘くなってしまいました. 出来具合は7~8.8割ぐらいだと試験直前は思っていましたが,慣性モーメントの計算でミスがあったことに気づいた後は6~8割ぐらいに下方修正しました.(他でも同じようなミスがあってもおかしくないので…)
一次試験の合格が決まった時はとてもうれしかったです.同時に,「二次試験の英語面接どうしよう…」と憂鬱になりました.とりあえず寺田虎彦の随筆集を買って読み,英字新聞で最近のニュースをちょっとだけ読み,大学入試の面接の本を買って,そこにある質問を英語で答えられるようにしました.また,予備校の方で英語面接対策をやっていただきました.
【面接】
ひどい頭痛になりながらも試験会場へ向かいました.だいたい1人約10分ほどだったので,もしかして英語面接はなくなったのでは?と期待しました.案の定,英語面接はなくなっていました.質問内容は以下の通りです.(覚えている範囲)
・志望動機は何か
・物理の勉強は学校の授業としてやっていたのか
・放送大学で物理系の科目の単位認定をされているようだけれど,どういう仕組みなのか
・物理を勉強しようと思ったきっかけは何か
・そのやりたい研究(強相関電子系の数値的解析)はどういう風に工学に役立つのか
・コンテストのようなものが好きなようだけれども,なぜ出場しようとしたのか
和やかな雰囲気で,面接が終わった後は受かったことを確信しました. |