2015年7月に東大編入合格した、まつ氏から体験談第2号が送られました。
この体験談はなかなか興味深いですね。
ワンチャン!受けてみなければチャンスはない!
しかも5年のGWに東大編入試験の受験を決めたという。
受けるかどうか迷ってる人。
受けてみないとわからないですよ!
~管理人~に報告メール着
まつ氏
28年度東大編入学試験に合格しました, まつです。よろしくお願いします。 体験談のWordファイルを添付しておきます。
管理人
まつ氏、合格おめでとうござんっす!!
体験談第2号ですね。
・・・。おいおい。
俺は他人の褌で相撲を取るタイプ。
なんかこう、盛り上がるネタをくれないとだなぁ、体験談編集も難しいのだよ!
(特にここの報告メール部分)
ということなんか小心者なので言えるわけもなく、
通常運転で編集するのでした。
きっかけ
編入勉強を始めた頃から東大を受けることは決めていて、そのきっかけは、「東大を受けた」と周りに言ってみたかったからです。だから、本当にただの思い出受験のつもりでした。第一志望はずっと阪大でした。しかし、5年のゴールデンウィーク頃に過去問を解いていると自己採点の点数的に、もしかしたらワンチャン受かるかもしれないと思い、そこから東大を目指して東大のための勉強を始めました。
当時のスペック
成績は1年で2位、2年で2位、3年で4位、4年で3位でした。
TOEICは3年の終わりに受けて340、4年始めに受けて430、4年夏に515でした。最終的に4年春休みで610でした。(東大編入生の中では一番低いかも。笑)
ここまで勉強せずに受ける毎にスコアが上がっていきました。(とても低いですが...)
3年
3年は部活、遊び、バイトで忙しかったです。3年時に第2種電気工事士、第3種電気主任技術者の機械、法規に合格しました。電気工事士の筆記試験の勉強をしていました。
4年冬
4年時は夏休みまで電験の電力の勉強をしていました。4年時9月に電験の残りの理論、電力に合格し、第3種電気主任技術者を取得できました。
夏休み明けから編入の勉強を始めようと準備を始めましたが学校行事や定期テストが重なり、結局始められたのは12月からでした。良い参考書を探したり、机の周りや部屋の掃除をしたりと色々していました。本当にできるだけ早く、勉強をする習慣を身につけたほうが良いと思います。
英語
とりあえず、英語がやばいと思い、DUO 3.0
冬休み明け~学年末テスト前はDUO、ビジュアル、極めるシリーズのみ。DUOは友達と協力してAnkidroidというアプリに全単語、全例文それぞれの単語帳を作りスマホで空き時間などに勉強していました。Ankidoroidはスキマ時間を活用でき効率的に覚えられるのでおすすめのアプリです。(PCではAnki、AnkiWeb、iphoneではAnkiMobileだと思います)
数学
数学は新編 高専の数学1問題集 第2版
物理
電磁気はスバラシク実力がつくと評判の電磁気学キャンパス・ゼミ―大学の物理がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!
4年春休み
春休みは私の中で一番勉強を頑張った時期です。多い日では10時間以上勉強していました。
英語
DUO、ビジュアル、基礎英語長文問題精講 改訂版
工業英語ハンドブック―工業英検 基礎例文・単語集
数学
数学は極めるシリーズ、シリーズのⅡも始めましたが見ているだけでは意味がないと思いやめました。代わりに大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-
物理
物理は学校の先生が作ってくださった鈴鹿高専秘伝のPDFを一通り勉強しました。春休み中に2周しました(2周目は間違えた問題のみ)。電磁気は一番自信がなかったので重点的に勉強しました。電磁気は電磁気学演習 (理工基礎 物理学演習ライブラリ)
春休みで差がつくと思い、本当に勉強していたと思います。私は春休み後半に少しだれてしまったので、みなさんには継続して頑張って欲しいです。(私みたいにならないためにも…)
5年4〜6月
5年の4月は過去問も解き始めました。主に阪大、東大の英語、数学をしていました。参考書はDUO、徹底演習、過去問特訓、電磁気学演習、力学のPDF、エッセンス、物理学演習を継続していました。2周、3周と繰り返し解いて、ほぼ完璧に仕上げました。過去問をやっていて英作文が弱いと痛感し、基礎英作文問題精講を始めました。過去問の解答は先生方に作っていただいたので本当にありがたかったです。
今までは阪大に照準を合わせて勉強していましたが、5月に「東大を目指そう」と思い東大のための勉強を始めました。(現代物理、確率統計、英語リスニングなど手をつけていないところが多かった)
英語
リスニング対策にキムタツの東大英語リスニング BASIC (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)
数学
確率統計は徹底演習、過去問特訓で勉強しました。6月からいきなりやる気が落ちました(普通は試験が近づいて最後の追い込みを始める時期なのに…)。専攻科、名工大の編入試験があり色々と慌ただしかったです。
試験間近
7月、試験1週間前になり東大の物理の大問3が怖くなり現代物理の勉強を始めました。先生のPDFを流し読みして、わかった気分になっていました(出ていたら解けなくて落ちていたかも)。確率統計、複素関数、熱力、波動など自信がない部分を再度つめこみました。
前日は東大をウロウロして、夜はホテルでのんびりしていました。公式の確認などもしていました。
試験
受験者が70人とすくなかったことに驚きました。
英数の出来は過去問以上だと思ったので安心して昼食を食べることができました。隣の席の人と談笑して、その人がとても賢そうだと思ったことを覚えています。(その人も阪大志望だったので阪大の時もライバルだなーと不安でしたが二人とも東大に受かりました。)
物理は電磁気しかまともに解けなくて絶望しました。力学はぼろぼろで流体を考える時間があまりなく、自己採点で5割なかったので不合格を確信しました。
面接
二次面接が始まる前の待合室でほかの受験者と話をして連絡先を交換していました。(受かってからのために、これはけっこう大事です)
二次試験についてです。英語面接はありませんでした。和やかな雰囲気だったので全員合格あるかなーとおもっていたら本当に全員受かっていてとても良かったです。
- 志望動機
- やりたい研究
- 高専での卒研ではなにをやっているのか
- 高専での資格所得について(おそらく願書に書いていたので)
- 自分の性格はどんなのか?それで得したこと、損したこと
思ったこと
第1志望が東大でなくても東大は受ける価値があると思います。(私みたいにまぐれで受かることもあるので!)高校からだと東大を受験すること自体が難しく、せっかく高専から編入するなら東大は受けたほうがいいと思います。試験科目も少ないので。 編入勉強を始めた頃は無駄な勉強をしていたと思います。いい参考書を早く見つけるのはとても大事だと思いました。極めるシリーズや高専の数学を先輩から勧められましたがこれらはやらないほうがいいと思いました。東大のリスニングは簡単なのでわざわざリスニング対策をしなくてもよかったと思いました。
あとはだらけてしまう元になるものを徹底的に排除することが大事だと思いました。YouTube、テレビ、LINEのせいで時間をとても削られました。現実逃避をしてしまっただけですが。落ちていたらとても後悔していたと思うので、みなさんはだらけないように頑張ってください!
StudyPlusというアプリに勉強時間を記録していたので以下に記します。
4年12月90時間、
4年1月91時間、
4年2月124時間、
4年3月194時間、
5年4月127時間、
5年5月99時間、
5年6月44時間で
編入勉強は合計約800時間でした。このアプリはとてもおすすめです。勉強時間などを管理するアプリなのですが、ほかの人の勉強記録も見れるので、他の編入生がどの参考書をどのくらいやっているかわかり、情報共有もできて便利です。
StudyPlusのスクリーンショット
管理人
さーどうでした?
「高専から編入するなら東大は受けたほうがいい」。これいいと思います。
今もまだあるのかわからないけど、推薦状書いてもらえるなら受けたほうがいいですね。少なくとも受験するとなれば、受かりたいから勉強もするし。
参考書については小山太郎もそうだったけど、自分に合った参考書を見つけることが一番重要です。いい参考書が必ずしも自分に合ってるかはわからないし、今の自分のレベルと合ってないだけかもしれない。難しいすぎて理解できないのであれば、もう少し簡単なのから始めてみるというのが良いです。
小山太郎が受けた時代(って古臭い表現だな)では、明快演習が鉄板だったけど、レベルがそこまで到達していなかったからか不向きでした(参考書ページ参照)
最近鉄板だと言われている参考書は準備しておくのは間違いないけど、合わないと感じたら他の参考書を探すというのも考えるべきですね!
参考書一覧
英語
これは最初から最後まで継続して勉強しました。CDなども充実しておりおすすめです。
編入レベルなら構文90で十分だと思います。英作文問題精講に手をつけるよりはこれを2周したほうがよかったと後悔しました。
時間がなく少ししかできませんでした。使い勝手はぼちぼちです。個人的には構文90で十分だと思いました。
解説も丁寧でとてもよかったです。
やる気が出ない時に読んでいました。分野別に分かれていて1つの長文は数分で読めるので使いやすかったです。
ほんの少ししかやっていないので何とも言えませんが、時間があってより完璧にしたいなら使ってもいいかなと思いました。わざわざリスニング対策をしなくても、東大のリスニングは満点取れると思います。
数学
途中式がわからず間違いもあるのであんまりおすすめはしません
編入のための勉強とは少しずれていると思いました。いまいちです。
要項として必要なことがまとまっており、問題のレベルもいい感じでした。
途中式が丁寧でとても勉強しやすかったです。例題も見やすくいい感じでした。
物理
電磁気が一通りわかりおもしろかったです。わざわざやらなくてもいいかなと思いました。
とてもよかったです。編入のための電磁気ならこの本が最適だと思います。いらない範囲もあるので気をつけてください。
熱力の範囲しかやりませんでしたが、いい本だと思います。力学も載っているので一冊持っておくと便利かなと思いました。
波動の範囲しかやりませんでしたがいい本だと思います。編入試験レベルの波動の問題ならこの参考書が最適だと思います。